SDGsの目標5、ジェンダー平等問題を考える。データからみる、日本の現状

前回まで、他の目標7の水と衛生の設備をずべての人に届けることや、目標11の住みやすい街づくりの話を書きました。

今回は、SDGsの目標5に掲げられている、ジェンダーについてです。

ジェンダーについては、最近日本でも、#MeTooだったり、セクハラ問題だったりと、たくさん話題になることが多いですよね。日本でも問題になることは、世界でも問題になっていたり、そんな時期を乗り越えたりした国があったりするのです。

そんなわけで、国連がつくった、SDGsでは、どんなものがジェンダー平等をすすめるために、満たすべきだとされているのかもみてみます。

SDGs(持続可能な開発目標)とは、Sustainable Development Goals の略で、2015年の国連サミットで採択されたものです。2030年までに解決する必要がある問題について、17つのゴール(目標)をさだめています。

1 SDGs目標11のジェンダー平等の文を理解しよう

実際に、SDGsに書かれた文は、以下のようになります。

目標5

ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る。

Achieve gender equality and empower all women and girls.

出典:UNDP駐日代表事務所Sustainable Knowlege Platform 

”エンパワーメント”という言葉が、わかりづらいと思うので、辞書をひいてみることにします。(というかグーグルさんにきいてみます)

エンパワーメントとは、一般的には、個人や集団が自らの生活への統御感を獲得し、組織的、社会的、行動に外郭的な影響を与えるようになることである。日本では、能力開花や権限付与ともいう。出典:Wikipedia

まだまだわかりづらいので、簡単な言葉に訳してみると、基本的には、“いままで虐げられてきたひとが、自分たちの力で、ものごとを進める力をもつ”ことです。

なので、権限付与というような、”与えられる”ものというよりは、”もともと持っていたものを発揮できるようになる”というニュアンスのが近いとおもいます。

Rey

そもそもこのエンパワメントの考え方は、開発学で有名なアマルティア・センさんが唱えた、ケイパビリティ論からきていて、その後よく使われるようになりました。(詳しくはこちらの記事をどうぞ

そんなわけで、基本的には”女性が女性だからというだけ、虐げられたりすることのない世界にしましょう!”というのが、この目標の意味するところです。

2SDGs目標11のジェンダー平等に関する、細かいターゲット

もちろん、これ一文だけというわけではなくて、この大きな目標にむかって、ちいさなターゲットが定められています。

実際のターゲットの文を右に、そのとても簡単な趣旨のまとめ左にまとめました。

ターゲットを一言で表すと、 ターゲット
5.1 女性差別の撤廃 あらゆる場所におけるすべての女性および女子に対するあらゆる形態の差別を撤廃する。
5.2 女性に対する暴力反対(売春など) 人身売買や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性および女子に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する。
5.3 結婚の強制などの(文化的だが、有害な慣行を)撤廃 未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚、および女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する。
5.4 家事育児のサポートや、分担の徹底 公共のサービス、インフラ、および社会保障政策の提供、ならびに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する。
5.5 政治・経済の参加に平等な機会を 政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参加および平等なリーダーシップの機会を確保する。
5.6 妊産死亡率低下や性感染症予防など、ケアを必要をするひとに医療をとどける 国際人口開発会議(ICPD)の行動計画および北京行動綱領、ならびにこれらの検討会議の成果文書に従い、性と生殖に関する健康および権利への普遍的アクセスを確保する。
5.a 女性にてたいして、所有権を与える 女性に対し、経済的資源に対する同等の権利、ならびに各国法に従い、オーナーシップ、および土地その他の財産、金融サービス、相続財産、天然資源に対するアクセスを与えるための改革に着手する。
5.b 技術も活用する 女性のエンパワーメント促進のため、ICTをはじめとする実現技術の活用を強化する。
5.c 適切な法律などを導入する ジェンダー平等の促進、ならびにすべての女性および女子のあらゆるレベルでのエンパワーメントのための適正な政策および拘束力のある法規を導入・強化する。

出典:グローバル・コンパクト・ネットワークジャパン国連人口基金東京事務所

1-6までの、達成するべきターゲットそのものと、a-cまでは、どのように達成するか、とっいったことが掲げられています。

基本的には、ジェンダー平等といいつつも、いまある「女性におこっている問題を解決していこう」という目標であることがわかります。たとえば、ほかのジェンダー(たとえばトランスジェンダー)については書かれていません。2015年できたということもあり、少し考え方が古い部分もあると思ってもよさそうです。

正直、「え?そこから?」と思うくらいの文も掲げられていて、ちょっとこわくなってしまいますが、女性にたいする権利は世界的もまだまだなところが多いのかもしれません。

3SDGs目標11ジェンダー平等、日本はどれくらい達成できているの?

よく、”ジェンダー平等に対する対策が先進国のなかで最低”だったり、さまざまなあまり聞きたくないようなニュースが転がっている日本は、どのくらいこういった目標を達成しているのでしょうか。

SDG Index and Dashboard Report (2018)によると、 SDGsの17のゴールのうち、目標5のジェンダー平等・目標14の水サイクル、目標13の気候変動への活動が、まだまだのようです。

この書類といゆうか検査結果には、5つの項目から評価されていて、わかりやすく表示すると、以下の通りの結果になっています

  • Unmet demand for contraception, estimated (% women married or in union, ages 15-49 ) 28.8 
  • Female to male mean years of schooling, population age 25 + (%) 101.6 ◎
  • Female to male labour force participation rate (%) 71.6 ○
  • Seats held by women in national parliaments (%) 9.3 △
  • Gender wage gap (total, % male median wage) 25.7 △

とくに満たされていないとされていのは、”国会議員の女性の占める割合”と、”ジェンダーにおける賃金格差”です。逆に、教育などは、そてもいいみたいで、(少なくとも数字を見る限り)、政治と経済に関する参加が大きな問題点といえそうです。

以前に、The Global Gender Gap Report (2017) からデータをみてみたときにも、このように政治的・経済的な女性の参加率の悪さ・不平等が目につきました。ちなみに、このレポートでは、日本は、ジェンダー平等指標で、144カ国中114位をもらっています。以下、データです。

ノート(?)に書いてある通り、ジェンダー平等については4つのカテゴリーの指標からなりたっていて、

  • 経済機会と参加
  • 教育
  • 健康と長生き
  • 政治参加

の4つに分かれていて、それぞれにさらに細かい指標があります。それらを細かくみていくと、

1つめの経済活動については、”参加はしているものの、重要なポジションにいない”という結果がでています。パートが多かったり、正社員でも、管理職や技術職についている方は少ないようです。スコアが1に近づけば近づくほど平等になるのですが、管理職のスコアが、0.142というなんとも驚きというかひどい結果になっています。

2つめの教育の達成度は、とってもいい。大学進学率は悪いみたいだけれど、高校まではなんとすべて世界1位。逆に、大学に進学する際にこんなに教育参加率が下がってしまっているのは、とってももったいないですよね。

3つめの健康と長生きについてですが、どっちも世界でいちばん日本人女性は健康みたいです。すごい。

最後に4つめの政治活動への参加と機会について。もう一度いいますが、“スコア1”が男女平等なので、女性議員・大臣・県知事をみてみても、全然いらっしゃらない。とくに女性の県知事が”0.0″になっていて、気になって調べてみたら、2018年2月2日の時点では、3人の県・都知事(北海道・山形・東京)がいらっしゃいました。2017年のデータだから、すこし違っていたのかもしれませんが、それにしても、全然いない。政治活動関係がいちばん遅れている様子。

4SDGs目標5ジェンダー目標からみる、日本のこれから

こんなふうにして、みなさん知っている通り、いまはジェンダー不平等から程遠いことがわかってもらえたと思うのですが、大事なのは、「じゃあそどうしたら、かわるのか」ですよね。

とてもとてもポジディブな目で見たら、いまが悪いってことは、それだけこれだけよくなる要素がたくさんあること。ポテンシャルを秘めていること。だって、いま女性のリーダーがあんまりいないってことは、女性を受け入ればいままでの倍の数の、優秀なリーダーを発掘できるってことですよね。

そのためにも、”いまはなにがネックになってこうゆう状況がおきているんだろー””どうしたら変われるんだろー”と考え続けることが大事かな、とおもいます。

 

Rey

長くなっちゃったので、この記事はここで終わりますが、データだけじゃなくて、自分で考えて行動にうつせるといいな、とおもいます。


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Rey
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