SDGs(持続可能な開発目標)とは、Sustainable Development Goals の略で、2015年の国連サミットで採択されたものです。2030年までに解決する必要がある問題について、17つのゴール(目標)をさだめています。

前回の記事で、SDGs目標11の住みやすく持続可能なまちづくりについて書き、都市化に伴った問題(たとえばスラムの環境向上化)などが必要だということをお話ししました。

今回はそれにすこし関連して、”水と衛生のアクセスと持続可能な管理を確保する”という、目標6に焦点をあてたいとおもいます。

1そもそもSDGs目標6”水と衛生”とはどんなもの?

SDGs 目標6

すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する

Goal6

Ensure availability and sustainable management of water and sanitation for all.

出典:THE GLOBAL GOALS

”水と衛生をすべてのひとに”といゆうのは、生活用水と、生活に必要な衛生面の機能のことですね。

衛生とゆうとわかりづらいですが、基本的にはトイレとかです。なので、その施設にアクセスするだけではなく、その廃棄物を安全な形で処理したりする管理まで確保されていなければならないのです。

また、Availability(アクセス)という言葉をつかっているのも、”施設や水を手にいれる方法はあるえれど、高くて買えない” や、”施設はあるけれど、女性は使うことがむずかしい” といった、実際とのギャップも埋め、実際にちゃんとアクセスできるかたちなのか、というところに焦点をしぼっているわけです。

2くわしくみてみる、SDGs目標6の水と衛生問題

では、実際に、どんなターゲットが設定されているか、細かくみてみました。

Rey
ターゲットは、長いので、とても簡単にではありますが、ターゲットごとの要点をひとことでまとめています。
一言で表すと、 ターゲット
6.1 すべてのひとに水を! 2030年までに、すべての人々の、安全で安価な飲料水の普遍的かつ平等なアクセスを達成する。
6.2 すべてのひとに衛生設備を! 2030年までに、すべての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性および女子、ならびに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を向ける。
6.3 有害な下水を減らし、環境に配慮を 2030年までに、汚染の減少、有害な化学物質や物質の投棄削減と最小限の排出、未処理の下水の割合半減、およびリサイクルと安全な再利用を世界全体で大幅に増加させることにより、水質を改善する。
6.4 水不足を減少させる 2030年までに、全セクターにおいて水の利用効率を大幅に改善し、淡水の持続可能な採取および供給を確保し水不足に対処するとともに、水不足に悩む人々の数を大幅に減少させる。
6.5 水資源を大切に 2030年までに、国境を越えた適切な協力を含む、あらゆるレベルでの統合的な水資源管理を実施する。
6.6 水の源である環境を大事に 2020年までに、山地、森林、湿地、河川、帯水層、湖沼などの水に関連する生態系の保護・回復を行う。
6.a 水と衛生分野の、国際協力と能力向上を支援 2030年までに、集水、海水淡水化、水の効率的利用、廃水処理、リサイクル・再利用技術など、開発途上国における水と衛生分野での活動や計画を対象とした国際協力とキャパシティ・ビルディング支援を拡大する。
6.b. 管理に地域コミュニティの参加を推進 水と衛生に関わる分野の管理向上への地域コミュニティの参加を支援・強化する。

出典:グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン

もちろん、”水や衛生設備を普及させる”というターゲットもあるのですが、それに加えて、いかに持続可能なものをつくっていくか、ということに焦点をあてているのがすごく伝わってきますよね。

すなわち、水と衛生問題の大事なところは、環境保護とか環境管理にも密接に関わっているところだとおもいます。短期的な目標だけではなく、長期的に考える必要があるのです。(とはいっても、SDGs全部そうなんだけれど,,,)

そして、aとbでは、「水衛生分野の能力向上支援」や「コミュニティの参画推進」など、どのようにしたらいいのか、どんなふうに水衛生設備を普及させるのか、といった手段的なものもふくまれています。これらも、結局は持続可能であるために、ということを念頭においているものだと思います。

持続可能であるためには、施設だけじゃなくて、それを管理する体制だったり、管理するひとたちへの教育投資だったり、コミュニティづくりだったり、とソフトな面も必要になってくるからです。

3現在の状況:MDGsではどうだったの?

SDGsの前のMDGs(Millennium Development Goals)では、「飲み水と衛生」について焦点があてられていました。そのときの結果をみてみましょう。

ちなみに、MDGsのときは、水と衛生というひとつの目標ではなく、目標7の環境持続性のなかのひとつのターゲットとして、使われていました。目標7のゴールとターゲットについては以下をごらんください。

目標7

環境持続性を確保する

7A: 環境資源のダメージを削減する、プログラムや政策を持続可能性にそって統合する

7B: 生態系の破壊することを減らす

7C: 持続可能な水と基本的な衛生にアクセスがないひとを2015年までに半減させる

7D: 2020年までに少なくとも1億人のスラムにすんでいる人の生活を向上させる

出典:Millennium Development Goals and beyond 2015

※上記の出典をもとに、筆者が簡単な訳をつけたもの

このときの7Cであった、水・衛生について着目することにします。

飲み水について

  • 飲み水の提供については、MDGsでは世界の88%という目標だったのですが、2015年には91%がこれを満たしており、ターゲットをみたすことができました。
  • しかしながら、これは世界規模でみた話であって、なかにはターゲットを満たせなかった国、たいして進展がなかった国や地域もありました。このターゲットについて記録をした215の国と地域のうち、147ヵ国がターゲットをみたし、68ヵ国が満たすことができませんでした。
  • ほかにも、96%の都市部に住む人が、改善された飲み水を手に入れているのにたいし、田舎地域にかんしては84%にとどまっていたり、地域による格差もみられました。
  • そして数でいうなれば、2015年時点で約6億人ほどのひとが、いまだに改善された飲み水をてにすることができていません。

基本的な衛生について

  • MDGsの目標は生活で77%のひとが基本的な衛生 施設にアクセスするということだったものの、結果としては68%にとどまりました。
  • 水と同様に、82%の都市部に住む人が、改善された衛生設備を手に入れているのにたいし、田舎地域にかんしては51%にとどまっていたり、地域による格差もみられました。
  • 後発発展途上国とよばれるところでは、27%の人だけが、基本的な衛生設備を手に入れています。
  • このターゲットをみたしたのは、95ヵ国で、サブサハラン・アフリカではターゲットを満たせなかった国が多かったようです。

出典:Unicef, WHO. (2015) 25 years Progress on Sanitation and Drinking water.

このレポートはグラフなども豊富で、MDGsの水と衛生に関わる分野が、どんな結果だったかわかるとってもいいものなので、よかったら目を通してみるとおもしろいかもです◎

4「水・衛生問題」に関する、参考になる文献と本

もっとこの分野について勉強するとしたら、ということで参考になりそうな文献や本をまとめました。

  • 知っておきたい水問題

注目するプロジェクトとか関連する出版物とかまとめられているのが、わかりやすいです◎

上で紹介した、MDGの結果について述べたレポートに加え、SDGの要素を足したもの。さらにすこしみやすくなっている気がします・

という水専門の国際機関?プロジェクト?があって、出版物とかもまとまっているので、情報をあつめるのにいいかも。

こんか感じで、ほかにもいろいろな機関が専門としています。

あんまり日本語の記事とか日本の文献がなかったので、見つかり次第追加していったりしていきたいとおもいます。日本語の文献は、個人的には、水にかんする技術的なことがおおいイメージです。(だから、論文とかだったら、たくさんあるのかも)

もしなにかいいのがあればおしえてください!


あわせてよみたい

SDGs目標11:都市の問題とは?開発学の系譜を振り返ろう官民連携ってなに?


Rey
読んでくれてありがとうございます。他の記事も、これからどんどんアップしていく予定です✏️ SNSフォローしてくれると嬉しいです🙌 @reyblueberry

補足

PPPで思い出しだけれど、水道のPPPに関して、”水道事業の経営改革”という本がでているので、読みたいと思っているところです。おもしろそう。

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